
地震研究者【村井俊治】
日本人にとって地震の恐怖とは常に隣り合わせではありますが、今の現状では確実に地震予知をすることは出来ません。
もし地震予知をする事が出来るのなら、被害を最小限に抑えることもできるはずです。
このような地震と隣り合わせで不安な日々を過ごすことを少しでも無くすようにと、東京大学名誉教授の村井俊治はMEGA地震予測を開発されたのではないでしょうか。
MEGA地震予測の仕組みについて
このMEGA地震予測というものの仕組みは国土地理院が設置したものに加え、NTTドコモの協力を得て独自に電子観測点を設置して人工衛星により絶えず動き続ける日本全国の地表をリアルタイムで観測し続けることで地表の異常を検知し地震予測を行なっているというものです。
従来の地震予知が過去に焦点を当てていたことに対して、MEGA地震予測では現在に焦点を当てています。
過去のデータから地震予知をするのでは無く、現在の地表の状態から未来の地震予知をすることでより精度が高くなると考えられているのです。
この測量を主体とした地震予測を確立したのが、世界の測量工学界をリードしてきた東京大学名誉教授の村井俊治です。
地震の前に現れる地表の異常変動を三次元に処理や分析をして地震の予測をしています。
一週間単位の変動と年単位による変動を多角的に比較分析して異常変動を検知した場合には画像を交えた情報を提供するという画期的なものです。
このように地表の動きを観測することによって前兆現象を捉えて、地震の予測を可能にしています。
地表の隆起沈降後に発生した北海道地震
このMEGA地震予測では、北海道地震発生の約3ヶ月前、胆振地方の地表が隆起から沈降に変化していることに気付き注意して観察していたのです。
そのため胆振地方は沈降していますというコメントを出していて、エリアの警戒レベルは要注意でした。
胆振地方は長期的に見ると地震発生の6ヶ月前は隆起傾向でしたが3ヶ月前には沈降が目立つようになっていたようです。
このような経験からも地表の変動は地震の発生に強い影響を及ぼす要因であるという事が考えられます。
つまりこの北海道地震からも震源地がその沈降エリアと隆起のエリアの境目であることも、重要な意味を持つと考えられています。
地震発生前の図に震度5弱以上の揺れを観測した市町村に印をつけてみると、沈降しているエリアから東側に当たる場所の境目が大きく揺れている事が分かったようです。
このようなことからも地震直前に現れる異常な地表の変動をいくつも確認することによって、そうした情報を通じて今後の災害に備えることを可能にする事が出来ると推測できます。
一人でも多くの人の命を救いたいという想い
東日本大震災では、多くの人の尊い命が犠牲になりました。
その時に感じた想いが原動力となり大地震の前兆情報を人々に伝える手段として東大名誉教授の村井俊治によってMEGA地震予測は誕生しました。
最近では2016年に熊本で、2018年には大阪府北部で地震が発生するなど日本人にとって地震は常に不安材料であると考えられます。
ただ今の現状では地震予測の研究は道半ばであり、あらゆる場合を確実に予測できることは出来ませんが、現在利用できる最善のデータと分析技術により最良の予測を実施しています。
だからこそ前兆と考えられる異常なデータが出た際は、結果を恐れずに公表しているのです。
それは予測を外すことのリスクよりも前兆の情報を掴みながらも発表せずに、多くの人々の命が犠牲になることの方が罪深いことであると思われるからです。
テクノロジーの発達が目覚ましくなっている今、MEGA地震予測の精度も向上し続けています。
地震を予測する事が出来たら地震被害も最小限に抑える事ができるはずです。
その実現を目指す想いで開発されたものであると考えられます。